エアコンをつけた瞬間、部屋に広がるカビの臭い。「これ、自分で業者呼んでいいの?」「費用は誰が払うの?」——賃貸だからこそ判断に迷い、不快な臭いを我慢し続けていませんか?
賃貸物件のエアコンは大家の所有物であるため、対処を間違えると費用トラブルや契約違反に発展するリスクがあります。一方で、正しい手順を踏めば大家負担でクリーニングしてもらえるケースも少なくありません。
この記事では、国土交通省の原状回復ガイドラインや民法の規定を踏まえ、費用負担の判断基準・管理会社への連絡テンプレート・交換交渉のコツまで徹底解説します。
読み終える頃には、誰に連絡すべきか・何を伝えるべきか・費用は誰が負担するかが明確になり、自信を持って行動できるようになります。
結論から言えば、「まず管理会社に連絡」が鉄則です。特に入居直後なら、あなたが費用を負担する必要はないかもしれません。
賃貸のエアコンがカビ臭いときは「まず管理会社に連絡」が鉄則
賃貸物件に備え付けられているエアコンは、大家や管理会社の所有物です。そのため、カビ臭いなどの不具合が発生した場合は、自己判断で対処する前に必ず管理会社または大家に連絡することが基本となります。
勝手にクリーニング業者を呼んではいけない理由
賃貸のエアコンを無断でクリーニングすると、以下のようなリスクがあります。
⚠️ 無断クリーニングのリスク:
- 費用を後から請求しても認められない可能性が高い
- クリーニング中にエアコンが故障した場合、入居者の責任になる
- 壁や床を傷つけた場合、修繕費用を請求される
- 契約違反とみなされトラブルに発展する可能性がある
たとえ自分でクリーニング費用を負担するつもりでも、事前に管理会社の許可を得ることが必須です。大家が指定するクリーニング業者がある場合や、大家側で費用を負担してくれる可能性もあるため、まずは相談することがトラブル回避の第一歩となります。
連絡前に確認しておくべき3つのポイント
管理会社に連絡する前に、以下の情報を整理しておくとスムーズに話が進みます。
📋 確認事項:
- 入居からの期間:入居直後か、それとも一定期間経過後か
- エアコンの製造年:本体に貼られたシールで確認できる
- 契約書の記載内容:エアコンが「付帯設備」か「残置物」か、クリーニングに関する特約があるか
これらの情報は、費用負担の判断や交渉に直接影響するため、連絡前に把握しておきましょう。
エアコンの臭いの種類と原因|カビ臭・生乾き臭・酸っぱい臭いの違い
エアコンの嫌な臭いにはいくつかの種類があり、原因によって対処法も異なります。臭いの特徴を把握することで、管理会社への説明もしやすくなります。
カビ臭い場合:内部にカビが繁殖している
特徴:墨汁のような臭い、土っぽい臭い、押し入れのような臭い
エアコン内部は結露が発生しやすく、カビの繁殖に適した環境です。特に冷房使用後に送風運転をせずに電源を切ると、内部に湿気が残りカビが発生しやすくなります。
カビ臭い場合は内部洗浄が必要なケースがほとんどで、フィルター掃除だけでは解消しません。吹き出し口から黒い点々が見える場合は、カビがかなり繁殖している状態です。
生乾き臭・酸っぱい臭いがする場合:熱交換器の汚れや結露
特徴:濡れた雑巾のような臭い、汗のような酸っぱい臭い
生乾き臭や酸っぱい臭いは、熱交換器(アルミフィン)に付着した汚れや雑菌が原因です。室内の空気中に含まれる皮脂や油分がエアコン内部に蓄積し、湿気と混ざることで発生します。
💡 応急処置として試せること:
- 窓を開けて換気しながら1〜2時間送風運転する
- 冷房16〜18℃設定で1時間運転し、結露で汚れを流す
ただし、これらは一時的な対処であり、根本的な解決には内部クリーニングが必要です。
暖房をつけたときだけ臭い場合:ホコリの蓄積
特徴:焦げたような臭い、ホコリっぽい臭い
暖房使用時にのみ臭いがする場合は、エアコン内部に蓄積したホコリが熱で焼ける臭いの可能性があります。使用開始直後に臭いがして、しばらくすると消える場合はこのパターンが多いです。
フィルター掃除で改善することもありますが、長期間掃除されていないエアコンの場合は内部にもホコリが溜まっているため、クリーニングを検討しましょう。
賃貸エアコンの「付帯設備」と「残置物」の違いを確認する
賃貸のエアコンには「付帯設備」と「残置物」の2種類があり、どちらに該当するかで費用負担や対応が大きく異なります。
契約書・重要事項説明書のどこを見ればわかるか
エアコンがどちらに該当するかは、以下の書類で確認できます。
📄 確認すべき書類と記載箇所:
- 賃貸借契約書:「設備」「付帯設備」の一覧
- 重要事項説明書:設備に関する説明欄
- 物件状況報告書:入居時に渡される書類
「エアコン」が設備一覧に記載されていれば付帯設備、記載がない場合や「残置物」「前入居者の置き土産」などと記載されている場合は残置物です。
記載が不明確な場合は、管理会社に直接確認しましょう。
付帯設備の場合:大家・管理会社に修繕義務あり
エアコンが付帯設備に該当する場合、大家には設備を正常に使用できる状態に維持する義務があります(民法606条)。
✅ 付帯設備の場合のポイント:
- 故障や不具合があれば大家・管理会社が修繕・クリーニング費用を負担するのが原則
- 入居者の過失による故障でなければ、費用負担は発生しない
- 古いエアコンの交換も交渉の余地がある
2020年の民法改正により、付帯設備が使用できない状態になった場合は家賃減額の対象となることも明文化されました。そのため、大家側も迅速な対応を行う動機があります。
残置物の場合:原則として入居者の自己責任
エアコンが残置物に該当する場合、修繕やクリーニングは原則として入居者の自己責任となります。
⚠️ 残置物の場合の注意点:
- クリーニング・修理・交換はすべて自己負担
- 故障しても大家に対応義務がない
- 退去時に撤去を求められる可能性もある
残置物のエアコンがカビ臭い場合は、自費でクリーニングするか、撤去して自分で新しいエアコンを設置するか、そのまま使わないか、を選択することになります。
いずれの場合も、管理会社に一報を入れてから対応するのがトラブル回避のポイントです。
管理会社・大家への連絡方法と伝え方のコツ
エアコンの不具合を管理会社に連絡する際は、状況を正確に伝えることが重要です。曖昧な説明では対応が遅れたり、入居者側の過失と誤解されたりする可能性があります。
連絡時に伝えるべき情報
📞 伝えるべき項目:
- 物件名・部屋番号・氏名
- 入居した時期(◯年◯月)
- エアコンの症状(カビ臭い、効きが悪いなど)
- 症状に気づいた時期
- 自分で試した対処(フィルター掃除など)
- エアコンの製造年(わかれば)
「エアコンが臭い」だけでなく、「いつから」「どのような臭いが」「どの程度」するのかを具体的に伝えましょう。
入居直後にカビ臭い場合の連絡テンプレート
入居直後(目安として半年以内)にカビ臭いが発生した場合は、入居前からの問題である可能性が高く、大家負担でクリーニングしてもらえる可能性が高いです。
📝 連絡例文(電話・メール):
お世話になっております。◯◯マンション◯◯号室の◯◯です。
◯月◯日に入居したのですが、エアコンを使用したところカビのような臭いがします。フィルターを確認したところ汚れており、吹き出し口にも黒い汚れが見えます。
入居前のクリーニングが不十分だった可能性があるため、エアコンクリーニングをご手配いただけないでしょうか。ご確認のほどよろしくお願いいたします。
ポイントは「入居前からの問題」であることを客観的に伝えることです。感情的にならず、事実を淡々と説明しましょう。
入居後しばらく経ってから気づいた場合の連絡テンプレート
入居から半年以上経過している場合は、入居者の使用が原因とみなされる可能性があります。ただし、定期的にフィルター掃除をしていたにもかかわらず発生した場合は、大家負担になるケースもあります。
📝 連絡例文:
お世話になっております。◯◯マンション◯◯号室の◯◯です。
◯年◯月から入居しておりますが、最近エアコンから異臭がするようになりました。月に1回程度フィルター掃除は行っていましたが、吹き出し口を確認したところ内部にカビと思われる黒い汚れがあります。
エアコンクリーニングを検討しているのですが、一度ご相談させていただけますでしょうか。費用負担についてもご確認いただければ幸いです。
「相談」というスタンスで連絡することで、管理会社も対応しやすくなります。
対応してもらえないときの再交渉の進め方
管理会社から「自己負担でお願いします」と言われた場合でも、すぐに諦める必要はありません。
🔄 再交渉のポイント:
- 契約書の確認:「付帯設備」となっているか再確認し、設備維持義務を根拠に交渉
- 民法606条の引用:賃貸人には設備の修繕義務があることを伝える
- 費用折半の提案:全額負担が難しい場合は折半を提案
- 大家指定業者の有無を確認:指定業者なら大家負担になるケースも
それでも対応してもらえない場合は、各地域の消費生活センターや不動産相談窓口に相談することもできます。
賃貸エアコンのクリーニング費用は誰が負担する?状況別の判断基準
エアコンクリーニングの費用負担は、「いつ」「なぜ」クリーニングが必要になったかによって異なります。
入居直後(目安:半年以内)は大家負担になりやすい
入居して間もない時期にエアコンの不具合が発生した場合、入居前からの問題とみなされ、大家・管理会社が費用を負担するのが一般的です。
| 状況 | 費用負担 |
|---|---|
| 入居直後にカビ臭い・汚れがひどい | 大家負担 |
| 入居直後に異音・効きが悪い | 大家負担 |
| 春・秋入居で夏に初めてエアコンを使用して発覚 | 大家負担の可能性あり |
入居直後に問題が発覚した場合は、なるべく早く連絡することが重要です。時間が経つと「入居者の使用による汚れ」と判断される可能性が高くなります。
💡 入居したらすぐにエアコンを試運転し、異常がないか確認しておきましょう。問題があれば写真を撮っておくと、後からの交渉材料になります。
入居後一定期間が経過した場合は入居者負担が一般的
入居から半年〜1年以上経過してからクリーニングが必要になった場合、入居者の負担となるケースがほとんどです。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、日常的なメンテナンス(フィルター掃除など)は借主の責任とされています。
⚠️ 入居者負担になりやすいケース:
- フィルター掃除を怠っていた
- 室内での喫煙による汚れ
- ペットの毛やにおいの付着
- 自分でより徹底的なクリーニングを希望する場合
ただし、定期的にフィルター掃除をしていたにもかかわらず異臭や異音が発生した場合は、大家負担になる可能性もあります。管理会社に相談してみましょう。
退去時のエアコンクリーニング費用の考え方
退去時のエアコンクリーニング費用については、通常使用による汚れであれば原則として大家負担です。
国土交通省のガイドラインでは、経年劣化や通常損耗は貸主が負担すべきとされています。そのため、普通に使用していた範囲の汚れであれば、退去時にクリーニング費用を請求されても支払う義務はありません。
⚠️ ただし、以下の場合は入居者負担になる可能性があります:
- 契約書に「退去時エアコンクリーニング費用◯◯円」と明記されている
- 喫煙やペット飼育による著しい汚れがある
- カビを放置して悪化させた場合
契約書に特約がある場合は、契約時に合意したものとみなされるため、基本的には支払いが必要です。入居前に契約書の特約部分を確認しておきましょう。
契約書に記載がある場合はその内容が優先される
費用負担について契約書に明記されている場合は、契約書の内容が優先されます。
📄 契約書でよくある記載例:
- 「入居中のエアコンクリーニングは入居者負担とする」
- 「退去時にエアコンクリーニング費用として◯◯円を徴収する」
- 「設備の修繕費用は大家が負担する」
契約書に記載がない場合や曖昧な場合は、管理会社との交渉次第で費用負担が決まることになります。
賃貸エアコンのクリーニング費用の相場
エアコンクリーニングを業者に依頼する場合、エアコンのタイプや台数によって費用が異なります。
一般的なエアコンの場合
| エアコンの種類 | 費用相場 |
|---|---|
| 壁掛け型(通常タイプ) | 8,000〜12,000円 |
| 壁掛け型(お掃除機能付き) | 15,000〜20,000円 |
| 室外機クリーニング | 3,000〜5,000円 |
賃貸物件に設置されているのは一般的な壁掛け型が多いため、1台あたり8,000〜12,000円程度が目安です。
お掃除機能付きエアコンの場合
お掃除機能付きエアコンは内部構造が複雑なため、分解に時間がかかり費用が高くなる傾向があります。相場は15,000〜20,000円程度です。
お掃除機能付きかどうかは、リモコンに「お掃除」「自動清掃」などのボタンがあるかで判断できます。
費用を抑えるコツ
💰 クリーニング費用を抑える方法:
- 大家指定の業者を利用:大家が契約している業者なら費用負担してもらえることも
- 複数業者から見積もりを取る:料金は業者によって差があるため比較検討
- 繁忙期を避ける:5〜8月は料金が高くなりやすい
- キャンペーンや割引を活用:初回割引や複数台割引がある業者も
自己負担になる場合でも、管理会社に「業者を自分で手配してよいか」を確認してから依頼しましょう。
自分でできるエアコン掃除と「やってはいけないこと」の境界線
賃貸のエアコンでも、日常的なメンテナンスは入居者が行う必要があります。ただし、やっていいことと悪いことの境界線を把握しておくことが重要です。
自分でやってOK:フィルター掃除・吹き出し口の拭き掃除
以下の掃除は、管理会社への連絡なしに自分で行って問題ありません。
✅ 自分でできる掃除:
- フィルターの取り外しと水洗い(月1〜2回が目安)
- 吹き出し口の拭き掃除
- エアコン本体外側の拭き掃除
- リモコンの清掃
フィルター掃除は入居者の義務とされており、怠ると故障の原因にもなります。快適な室温を保つためにも、定期的な掃除を心がけましょう。
🧹 フィルター掃除の手順:
- エアコンの電源を切り、コンセントを抜く
- 前面パネルを開けてフィルターを取り外す
- 掃除機でホコリを吸い取る
- 汚れがひどい場合は水洗いし、完全に乾かす
- フィルターを戻して完了
要相談:市販エアコンスプレーの使用
市販のエアコン洗浄スプレーの使用は、管理会社に確認してからが安全です。
⚠️ 市販スプレーの注意点:
- 使い方を誤ると故障の原因になる
- すすぎが不十分だとカビの栄養源になることも
- お掃除機能付きエアコンには使用できないものが多い
- 故障した場合、入居者の責任になる可能性がある
フィルター掃除だけで臭いが改善しない場合は、スプレーを使うより管理会社に相談してプロのクリーニングを依頼する方が確実です。
絶対NG:無断で業者を呼ぶ・分解清掃
以下の行為は、賃貸物件では絶対にNGです。
❌ やってはいけないこと:
- 管理会社の許可なく業者にクリーニングを依頼する
- エアコンを分解して内部を清掃する
- 高圧洗浄機を使用する
- エアコンの位置を移動させる
これらを無断で行うと、たとえ良かれと思ってやったことでも契約違反になる可能性があります。
無断でクリーニングした場合のリスク
管理会社に無断でクリーニングを依頼し、問題が発生した場合のリスクは以下の通りです。
⚠️ 想定されるリスク:
- 故障時の責任:クリーニングが原因で故障した場合、修理・交換費用は入居者負担
- 費用の自己負担:後から大家に費用請求しても認められない
- 損害賠償:壁や床に水漏れ被害が出た場合、修繕費用を請求される
- 契約解除:悪質とみなされた場合、契約解除の可能性も
必ず事前に許可を取りましょう。
古いエアコンは交換してもらえる?年数の目安と交渉方法
賃貸のエアコンが古くてカビ臭いが取れない、効きが悪いといった場合、交換を希望することもあるでしょう。ただし、「古い」というだけでは交換してもらえないケースがほとんどです。
エアコンの耐用年数と寿命の違い
エアコンには「法定耐用年数」と「実際の寿命」があり、この2つは異なります。
| 種類 | 年数 | 意味 |
|---|---|---|
| 法定耐用年数 | 6年 | 税務上の減価償却期間(国税庁基準) |
| 実際の寿命 | 10〜13年 | メーカーが想定する使用可能期間 |
法定耐用年数の6年を超えていても、正常に動作していれば交換義務は発生しません。一般的に、10年以上経過したエアコンは交換を検討するラインとされています。
エアコンの製造年は、室内機本体の側面や底面に貼られたシールで確認できます。
「古い」だけでは交換してもらえない理由
大家に交換義務が発生するのは、エアコンが「使用できない状態」になった場合です。
❌ 交換してもらえないケース:
- 見た目が古いだけで正常に動作している
- 最新機種と比べて性能が劣る
- 電気代が高くなる(効率が悪い)
- デザインが気に入らない
これらは「入居者の希望」であり、大家が応じる義務はありません。
交換を依頼できる具体的なケース
以下のような明確な不具合がある場合は、交換を依頼できる可能性があります。
✅ 交換を検討してもらえるケース:
- 冷房・暖房が効かない、または極端に効きが悪い
- 異音が激しく正常に使用できない
- クリーニングしてもカビ臭いが改善しない
- 水漏れが頻繁に発生する
- 修理部品が製造終了で修理不能
特に製造から10年以上経過しているエアコンは、部品の供給が終了していることも多く、修理より交換の方が合理的と判断されやすいです。
交換交渉を成功させるためのポイント
交換を希望する場合は、以下のポイントを押さえて交渉しましょう。
💡 交渉のコツ:
- 具体的な症状を伝える:「古い」ではなく「冷房が効かない」「異音がする」など
- 写真や動画で記録:吹き出し口の汚れ、エアコンの型番、症状の動画など
- 製造年を確認して伝える:10年以上なら「メーカー推奨の使用期間を超えている」と伝える
- 修理と交換の費用比較を促す:古いエアコンは修理より交換の方が安いケースも
感情的にならず、「正常に使用できない状態」であることを客観的な事実として伝えることが重要です。
交換を断られた場合の選択肢
交換を断られた場合、以下の選択肢があります。
🔄 断られた場合の対応:
- クリーニングで対応:まずはクリーニングで改善を試みる
- 自費で新品を設置:管理会社の許可を得て自分でエアコンを購入・設置
- 引っ越しを検討:生活に支障が出るレベルなら転居も選択肢
- 消費生活センターに相談:対応が不当と思われる場合は第三者機関に相談
自費で設置する場合、退去時の扱い(撤去するか置いていくか)を事前に確認しておきましょう。
エアコンフィルターがボロボロ・破れている場合の対応
長期間使用されたエアコンでは、フィルターが劣化してボロボロになっていることがあります。
管理会社に報告すべきか
フィルターの破損や劣化を発見した場合は、管理会社に報告しておくのが望ましいです。
📞 報告すべき理由:
- フィルターがない状態での使用はエアコン本体の故障につながる
- 入居時点での状態を記録として残せる
- 大家負担で交換してもらえる可能性がある
報告せずに使い続けて本体が故障した場合、入居者の責任とみなされる可能性もあります。
自分で交換してよいケースとダメなケース
✅ 自分で交換OK:
- 管理会社の許可を得た場合
- 純正品または互換品を使用する場合
❌ 交換NG:
- 無断で交換する場合
- 規格の異なるフィルターを使用する場合
フィルターはメーカーや型番によってサイズが異なります。交換する場合は、エアコンの型番を確認して適合するフィルターを選びましょう。費用は1,000〜3,000円程度が相場です。
入居前・内見時にエアコンをチェックするポイント
これから引っ越しを検討している方は、入居前にエアコンの状態を確認しておくことでトラブルを防げます。
内見時に試運転をする重要性
内見時にエアコンを実際に動かしてみることで、以下の問題を事前に発見できます。
🔍 チェックポイント:
- 電源が入るか
- 冷房・暖房が正常に動作するか
- 異音や振動がないか
- 異臭がしないか
- 吹き出し口にカビや汚れがないか
不動産会社に「エアコンを試運転させてほしい」と伝えれば、対応してもらえることがほとんどです。
製造年の確認方法(本体シールの見方)
エアコンの製造年は、室内機本体のシールで確認できます。
📍 シールの場所:
- 本体の右側面または左側面
- 吹き出し口付近の底面
- 前面パネルを開けた内側
シールには「製造年」「型番」「メーカー名」などが記載されています。10年以上前の機種であれば、入居前にクリーニングや交換を依頼できるか確認しておきましょう。
入居前に確認・交渉しておくべきこと
📋 入居前の確認事項:
- エアコンは「付帯設備」か「残置物」か
- 入居前にエアコンクリーニングは実施されるか
- 契約書にクリーニング費用に関する特約はあるか
賃貸契約時の初期費用を確認する際に、エアコン関連の費用についても併せて確認しておくとよいでしょう。
退去時のエアコン関連トラブルを防ぐために
退去時にエアコンクリーニング費用を請求されてトラブルになるケースも少なくありません。
通常使用の汚れは原則として大家負担
国土交通省の原状回復ガイドラインでは、通常使用による損耗や経年劣化は貸主(大家)負担と明記されています。
普通に使用していた範囲の汚れであれば、退去時にクリーニング費用を請求されても支払う義務はありません。
クリーニング費用を請求されやすいケース
ただし、以下の場合は入居者負担となる可能性が高いです。
⚠️ 入居者負担になりやすいケース:
- 室内での喫煙によるヤニ汚れ・臭い
- ペットの毛や臭いの付着
- フィルター掃除を長期間怠った結果の故障
- カビを発見しても放置して悪化させた
- 契約書に特約で記載されている
特に喫煙やペットによる汚れは「通常使用を超える損耗」とみなされ、クリーニング費用を請求される可能性が高くなります。
退去時にトラブルを避けるための対策
💡 トラブル回避のポイント:
- 入居時の状態を写真で記録:エアコンの汚れ具合を撮影しておく
- 定期的なフィルター掃除:月1回程度の掃除を継続する
- 異常を発見したら早めに連絡:放置すると入居者責任になりやすい
- 契約書の特約を確認:入居前にクリーニング費用の負担について確認
入居中から適切に管理することで、退去時のトラブルを防ぐことができます。
ハウスクリーニングが不十分でエアコン以外も汚い場合の対応
入居時にエアコンだけでなく、部屋全体のハウスクリーニングが不十分だった場合の対応方法です。
やり直しを依頼できるケース
以下の場合は、ハウスクリーニングのやり直しを依頼できる可能性があります。
✅ やり直しを依頼できるケース:
- 入居直後で、明らかに前入居者の汚れが残っている
- 契約書に「ハウスクリーニング済み」と記載がある
- キッチン、浴室、トイレなど水回りにカビや汚れが残っている
入居から日数が経つと「入居者の使用による汚れ」と判断されやすくなるため、問題を発見したらすぐに連絡することが重要です。
まとめて交渉する方法
エアコンの汚れと部屋全体の汚れをまとめて交渉することで、対応してもらいやすくなることがあります。
📝 交渉のポイント:
- 汚れている箇所をリストアップして写真を撮る
- 「入居前のハウスクリーニングが不十分」という形で報告
- 感情的にならず、事実を淡々と伝える
- 改善されない場合は消費生活センターに相談
ユニットバスのカビなど、エアコン以外の問題がある場合も同時に報告しておきましょう。
よくある質問
- 賃貸のエアコンクリーニングは勝手に依頼していい?
-
勝手に依頼してはいけません。賃貸のエアコンは大家の所有物のため、クリーニング業者を呼ぶ前に必ず管理会社または大家の許可を得る必要があります。無断で依頼して故障した場合、修理費用は入居者負担となります。
- 入居してすぐエアコンがカビ臭い場合、費用は誰が払う?
-
入居直後(目安として半年以内)であれば、入居前からの問題とみなされ、大家・管理会社が費用を負担するケースがほとんどです。早めに連絡することが重要です
- エアコンが10年以上前の古い機種だが交換してもらえる?
-
古いだけでは交換義務はありません。ただし「冷房が効かない」「異音がひどい」など正常に使用できない状態であれば、交換を依頼できます。製造年と具体的な症状を伝えて交渉しましょう。
- 自分で設置したエアコンのクリーニング費用は?
-
自分で購入・設置したエアコンのクリーニング費用は全額自己負担です。ただし、賃貸物件内でクリーニングを行う場合は、管理会社に一報を入れておくことをおすすめします。
- 退去時にエアコンクリーニング代を請求されたら払うべき?
-
通常使用による汚れであれば支払う義務はありません。ただし、契約書に特約がある場合や、喫煙・ペットによる著しい汚れがある場合は支払いが必要になることがあります。契約書を確認しましょう。
まとめ
賃貸のエアコンがカビ臭いときは、まず管理会社に連絡することが基本です。入居直後であれば大家負担でクリーニングしてもらえる可能性が高く、入居後一定期間が経過している場合でも交渉の余地はあります。
費用負担の判断基準は、入居からの期間、契約書の記載内容、エアコンが付帯設備か残置物かによって異なります。自分で対処する前に必ずこれらを確認しましょう。
自分でできるフィルター掃除は定期的に行い、無断でクリーニング業者を呼んだり分解清掃したりすることは避けてください。古いエアコンの交換を希望する場合は、「古い」ではなく「正常に使用できない」という具体的な症状を伝えて交渉することがポイントです。
トラブルを防ぐためには、入居時の状態を写真で記録しておくこと、契約書の特約を確認しておくこと、問題を発見したら早めに連絡することが大切です。
【参考情報】

