「最近、電話に出ないことが増えた」「帰省したら冷蔵庫に同じものばかり入っていた」——離れて暮らす親のちょっとした変化に気づくたび、このままで大丈夫だろうかと不安が募っていませんか。
毎日電話するのはお互いに負担。かといって何もしないのは心配。見守りサービスを調べても、セコム・ALSOK・郵便局・見守りカメラ・アプリと選択肢が多すぎて、結局どれを選べばいいのかわからない——そんな状況に陥りがちです。
この記事では、民間サービス3社の料金比較から、自治体の無料サービス、Wi-Fiなしでも使える見守りグッズ、カメラを嫌がる親への対応策まで、見守り方法を網羅的に解説します。
読み終えるころには、親の状況と予算に合った最適な見守り方法が明確になり、「何から始めればいいか」という迷いが解消されるはずです。
結論を先にお伝えすると、「緊急時の駆けつけが必要か」「日常の安否確認で十分か」——この2点を判断基準にすれば、選ぶべきサービスは自然と絞り込めます。
高齢者の一人暮らしで見守りが必要になるサイン
見守りを始めるタイミングは、親の様子に変化が見られたときです。「まだ大丈夫」と思っていても、離れて暮らしていると小さな変化に気づきにくいもの。以下のようなサインが複数見られたら、見守りの導入を検討しましょう。
生活面の変化
🔍 チェックポイント:
- 冷蔵庫の中身が減っていない、同じものばかり買っている
- 部屋が以前より散らかっている
- 郵便物や新聞がたまっている
- 料理をしなくなった、インスタント食品ばかり食べている
- 電話に出ないことが増えた
これらは認知機能の低下や身体機能の衰えを示唆している可能性があります。本人に聞いても「大丈夫」と言うことが多いため、帰省時に生活環境をさりげなく確認することが重要です。
健康面の変化
🔍 チェックポイント:
- 体重が急に減った、または増えた
- 歩き方がふらついている、よく物にぶつかる
- 同じ話を繰り返す、約束を忘れる
- 服装に気を使わなくなった
- 薬の飲み忘れが増えた
特に転倒リスクは要注意です。高齢者の骨折は寝たきりにつながりやすく、自宅内での事故が最も多いとされています。
見守りを始めるタイミングの判断基準
見守りの導入を検討すべき状況を整理すると、以下のようになります。
| 状況 | 緊急度 | 推奨される見守り方法 |
|---|---|---|
| 持病があり急変の可能性がある | 高 | 緊急通報・駆けつけ型サービス |
| 認知症の初期症状がみられる | 高 | センサー型+訪問型の併用 |
| 足腰が弱くなり転倒が心配 | 中 | 緊急通報ペンダント+センサー |
| 元気だが連絡が取りづらい | 低 | 見守り家電・アプリ |
| 孤立が心配、話し相手がいない | 低 | 訪問型サービス |
判断のポイントは、「緊急時に駆けつけが必要か」「日常の安否確認だけで十分か」の2点です。この判断によって、選ぶべきサービスが大きく変わります。
高齢者の見守り方法は大きく4種類
見守りの方法は、大きく4つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を理解した上で、親の状況や予算に合わせて選びましょう。
緊急通報・駆けつけ型サービス
警備会社が提供するサービスで、緊急ボタンを押すとプロの警備員が自宅に駆けつける仕組みです。転倒や急病など、一刻を争う事態に対応できる点が最大の強み。
📌 向いている人:
- 持病があり急変のリスクがある
- 転倒による骨折が心配
- 近くに頼れる親族がいない
代表的なサービスはセコムやALSOKで、月額4,000〜5,000円程度が相場です。
安否確認・見守り型サービス
定期的な電話や訪問で安否を確認するサービスです。緊急時の駆けつけはありませんが、人と話す機会が生まれるため、孤立防止にも効果があります。
📌 向いている人:
- 元気だが一人暮らしが心配
- 話し相手がほしい
- 低コストで見守りを始めたい
郵便局の「みまもりサービス」が代表例で、月額1,000〜2,700円程度から利用できます。
見守りグッズ・家電
電気ポットや電球など、日常的に使う家電の利用状況で安否を確認する方法です。カメラのようにプライバシーを侵害せず、さりげなく見守れる点が特徴。
📌 向いている人:
- カメラでの監視を嫌がる
- 機械操作が苦手
- 低コストで始めたい
象印の「みまもりほっとライン」やハローライトなど、月額500〜3,300円程度で利用できます。
見守りカメラ・センサー
カメラやセンサーを設置して、映像や動きで安否を確認する方法です。リアルタイムで様子を確認でき、双方向通話ができる製品もあります。
📌 向いている人:
- 認知症の症状がある
- 具体的な様子を確認したい
- Wi-Fiなしでも使える製品を探している
SIM内蔵型なら月額4,000〜5,000円程度、Wi-Fi利用型なら機器代のみで月額無料のものもあります。
高齢者見守りサービスの比較|民間3社の料金と特徴
民間の見守りサービスは、緊急時の駆けつけ対応の有無で大きく2つに分かれます。ここでは代表的な3社を比較します。
セコム「親の見守りプラン」
セコムの親の見守りプランは、ホームセキュリティに高齢者向け機能を追加したサービスです。
📌 基本情報:
- 月額料金:約4,840円〜(税込・機器レンタルの場合)
- 初期費用:工事費約50,820円+保証金20,000円
- 駆けつけ:あり(24時間365日)
📌 主な機能:
- 生活動線にセンサーを設置し、一定時間動きがないと自動通報
- 首から下げる救急通報ボタン「マイドクター」
- 看護師による24時間健康相談
- スマホアプリで親の生活リズムを確認
特徴は、防犯と見守りを同時に行える点。侵入者検知や火災監視もセットになっており、総合的なセキュリティを求める方に適しています。
ALSOK「みまもりサポート」
ALSOKのみまもりサポートは、見守りに特化したサービスで、セコムより初期費用を抑えられます。
📌 基本情報:
- 月額料金:約2,750円〜(税込・レンタルプラン)
- 初期費用:工事費約13,200円
- 駆けつけ:あり(24時間365日)
📌 主な機能:
- 緊急ボタンを押すとガードマンが駆けつけ
- 看護師等による24時間健康相談
- 熱中症リスクを音声でお知らせ
- オプションでライフリズム監視・火災監視を追加可能
特徴は、基本料金を抑えつつ、必要なオプションを柔軟に追加できる点。「まずは最低限から始めたい」という方に向いています。
郵便局「郵便局のみまもりサービス」
郵便局のみまもりサービスは、警備会社とは異なり、訪問・電話による安否確認に特化したサービスです。
📌 基本情報:
- みまもり訪問サービス:月額2,700円(税込)
- みまもりでんわサービス:月額1,070円〜(税込)
- 初期費用:0円
- 駆けつけ:なし(オプションで追加可能)
📌 主な機能:
- 月1回、郵便局員が自宅を訪問し約30分間の会話で生活状況を確認
- 訪問結果を写真付きの報告書で家族に送付
- 毎日の自動音声電話で体調確認(でんわサービス)
- 入院補償「みまもり保険」が自動付帯
特徴は、話し相手になってくれる点。一人暮らしで孤立しがちな親には、定期的に人と話す機会があること自体が大きなメリットです。
民間サービスの選び方
3社の比較をまとめると、以下のようになります。
| 項目 | セコム | ALSOK | 郵便局 |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 約4,840円〜 | 約2,750円〜 | 1,070〜2,700円 |
| 初期費用 | 約50,820円〜 | 約13,200円〜 | 0円 |
| 駆けつけ | ◎ | ◎ | △(オプション) |
| 防犯機能 | ◎ | ○ | × |
| 話し相手 | × | × | ◎ |
🎯 選び方のポイント:
- 「転倒や急病が心配」→ セコムかALSOK
- 「防犯も同時に対策したい」→ セコム
- 「初期費用を抑えたい」→ ALSOK
- 「元気だが孤立が心配」→ 郵便局
高齢者の見守りを自治体サービスで行う方法
民間サービスより安価または無料で利用できるのが、自治体の見守りサービスです。ただし、利用条件が厳格な場合が多いため、事前に確認が必要です。
自治体の見守りサービスの種類
自治体によって名称は異なりますが、一般的に以下のようなサービスが提供されています。
📌 主なサービス内容:
- 緊急通報装置の貸与:ボタン一つで消防や受信センターに通報できる機器
- 配食サービス:弁当を届けながら安否確認
- 訪問活動:民生委員やボランティアによる定期訪問
- ごみ出し支援:ごみ収集と同時に声掛け
費用は自治体によって異なりますが、無料〜月額数百円で利用できることが多いです。
利用条件と申請方法
多くの自治体で、以下のような利用条件が設けられています。
📌 一般的な利用条件:
- 年齢:65歳以上
- 世帯状況:一人暮らし、または高齢者のみの世帯
- 健康状態:持病がある、要介護認定を受けているなど
- 所得制限:市民税非課税世帯のみ無料、それ以外は一部負担
申請は、地域包括支援センターまたは市区町村の高齢者福祉担当課で行います。まずは電話で「見守りサービスを利用したい」と相談すると、利用可能なサービスを案内してもらえます。
自治体サービスの限界と民間との併用
自治体サービスには以下のような限界があります。
⚠️ 注意点:
- 緊急時の駆けつけは民間ほど迅速ではない場合がある
- 配食サービスは週数回程度の場合が多い
- 所得制限で利用できないケースがある
- サービス内容が自治体によって大きく異なる
そのため、自治体の無料サービスをベースに、必要に応じて民間サービスを組み合わせるのが現実的な方法です。
高齢者向け見守りグッズ・家電の比較
カメラでの監視を嫌がる親には、日常的に使う家電で安否確認できるグッズが有効です。プライバシーを守りながら、さりげなく見守れます。
見守りペンダント・緊急通報ボタン
首から下げるペンダント型や、壁に設置するボタン型の緊急通報装置です。
📌 代表的な製品:
- セコム「マイドクター」:ホームセキュリティのオプション
- ALSOK「非常ペンダント」:みまもりサポートのオプション
- 自治体の緊急通報装置:無料〜低価格で貸与
メリットは、急病や転倒時にボタン一つで助けを呼べる点。デメリットは、意識を失った場合は自分で押せないこと。そのため、センサー型との併用が推奨されます。
見守りポット・冷蔵庫などの家電
日常的に使う家電の利用状況で、生活リズムを把握します。
📌 代表的な製品:
象印「みまもりほっとライン」
- 初期費用:5,500円
- 月額:3,300円
- 仕組み:電気ポットの使用状況(給湯・電源ON/OFF)を1日2回メールで通知
- 特徴:「朝お茶を飲んだな」と生活リズムがわかる
ネコリコ「まもりこ」
- 月額:1,078円〜
- 仕組み:冷蔵庫の開閉を検知
- 特徴:冷蔵庫を開けると通知が届く
見守り電球・センサー
電球にSIMが内蔵されており、点灯・消灯で安否を確認できます。Wi-Fiがない実家でも使えるのが大きなメリット。
📌 代表的な製品:
ハローライト(HelloLight)
- 本体価格:約10,780円
- 月額:495円〜
- 仕組み:電球のON/OFFを検知し、24時間以上動きがなければメール通知
- 特徴:トイレや廊下に設置、Wi-Fi不要
クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン
- 月額:1,078円
- 仕組み:ハローライトを使用し、異常時はヤマト運輸のスタッフが代理訪問
- 特徴:異常検知から訪問まで一貫したサービス
グッズ選びのポイント
見守りグッズは、親が日常的に使うものを選ぶことが重要です。
🎯 選び方のポイント:
- お茶をよく飲む → 見守りポット
- 料理をする → 冷蔵庫センサー
- トイレに必ず行く → 見守り電球
また、Wi-Fi環境の有無も確認しましょう。実家にインターネット環境がない場合は、SIM内蔵型を選ぶ必要があります。
高齢者の見守りカメラの選び方|Wi-Fiなしでも使える製品
カメラはリアルタイムで様子を確認できる点が強み。ただし、「監視されている」と感じる親もいるため、導入前に十分な説明が必要です。
Wi-Fi環境がある場合のカメラ選び
実家にWi-Fi環境がある場合は、選択肢が広がります。
📌 チェックポイント:
- 双方向通話機能:カメラ越しに会話できる
- 動体検知機能:動きを検知したら通知
- ナイトビジョン:夜間でも映像を確認
- 首振り機能:広範囲を確認できる
見守りカメラを使用する際は、セキュリティ対策も重要です。初期パスワードの変更やファームウェアの更新を忘れずに行いましょう。
Wi-Fiなし・ネット環境不要のカメラ
実家にインターネット環境がない場合は、SIMカード内蔵型を選びます。
📌 代表的な製品:
みまもりCUBE
- 月額:約4,290円〜(通信費込み)
- 仕組み:カメラ本体にSIMカードが内蔵、コンセントに挿すだけで通信開始
- 特徴:リアルタイム映像、双方向通話、動体検知
⚠️ 注意点:
- Wi-Fi型より月額費用が高い
- 通信状況によっては映像が途切れることがある
- 電波が届きにくい場所では使えない
カメラを嫌がる親への対応策
「監視されたくない」という親には、以下のアプローチが有効です。
📌 対応策:
- カメラ以外の選択肢を提案:見守り電球やポットなど、プライバシーを守れるグッズ
- 双方向のメリットを説明:「顔を見て話せる」「何かあったときすぐ確認できる」
- 設置場所を限定:玄関やリビングの一角など、プライベート空間を避ける
- 一緒に選ぶ:親自身に選んでもらうことで受け入れやすくなる
それでも拒否される場合は、無理に導入せず、見守り電球などプライバシーに配慮した方法から始めましょう。
高齢者の見守りアプリ|無料で使えるものと活用法
スマートフォンを使える親なら、アプリでの見守りも選択肢に入ります。無料で始められるものも多く、導入のハードルが低いのが特徴です。
無料で使える見守りアプリ
📌 代表的なアプリ:
Life360
- 料金:基本機能無料
- 機能:位置情報の共有、到着・出発通知
- 特徴:家族全員で位置情報を共有できる
みまもりGPS(各社提供)
- 料金:端末代+月額数百円〜
- 機能:GPS端末の位置情報をアプリで確認
- 特徴:認知症による徘徊対策に有効
⚠️ 注意点:
- 親がスマホを使えることが前提
- バッテリー切れや充電忘れで機能しなくなる
- 位置情報の精度は環境によって異なる
アプリと他の見守り方法の組み合わせ
アプリ単体での見守りには限界があります。そのため、他の方法と組み合わせるのが効果的です。
📌 組み合わせ例:
- 日常の安否確認:見守り電球+アプリ
- 外出時の安全確保:GPS端末+アプリ
- 緊急時の対応:警備会社サービス+アプリ
状況別|高齢者の見守り方法の選び方
見守り方法は、予算や親の状況によって最適解が異なります。ここでは状況別の組み合わせ例を紹介します。
予算別の組み合わせ例
💰 月額1,000円以下で始めたい場合
- ハローライト(月額495円)
- 自治体の見守りサービス(無料〜)
- 見守りアプリ(無料)
💰 月額3,000円程度の場合
- 郵便局みまもりでんわサービス(1,070円)+ハローライト(495円)
- 象印みまもりほっとライン(3,300円)
💰 月額5,000円以上で手厚く見守りたい場合
- ALSOK みまもりサポート(2,750円〜)+見守り電球(495円〜)
- セコム親の見守りプラン(4,840円〜)
親の受け入れ度別の提案
✅ 「見守りに協力的」な場合 → 緊急通報ペンダント+センサー+カメラのフル装備も検討可能
⚠️ 「見守られるのは嫌」な場合 → 見守りポットや電球など、日常生活に溶け込むグッズから開始
❌ 「絶対に嫌」な場合 → 無理強いせず、定期的な電話や帰省の頻度を増やすことから
親の意思を尊重しつつ、**「何かあったときに連絡が取れる状態」**を最低限確保することが重要です。
一人暮らしの限界を感じたら
見守りはあくまで自立生活を支えるための手段です。以下のような状況になったら、同居や施設入居も視野に入れましょう。
⚠️ 検討すべきサイン:
- 火の消し忘れが頻繁にある
- 薬の管理ができない
- 食事を作れない、または食べない
- 転倒を繰り返している
- 認知症の症状が進行している
地域包括支援センターに相談すると、介護サービスや施設の情報を得られます。
よくある質問
- 高齢者の見守りサービスで無料のものはありますか?
-
自治体が提供する見守りサービスは、条件を満たせば無料で利用できるものがあります。地域包括支援センターまたは市区町村の高齢者福祉担当課に問い合わせてください。
- 見守りサービスの月額費用の相場はいくらですか?
-
サービスの種類によって異なります。緊急駆けつけ型は月額2,750〜5,000円程度、電話・訪問型は月額1,000〜2,700円程度、見守り家電は月額500〜3,300円程度が目安です。
- Wi-Fiがない実家でも見守りカメラは使えますか?
-
SIMカード内蔵型のカメラやセンサーなら、Wi-Fiなしでも使えます。代表的な製品に「みまもりCUBE」や「ハローライト」があります。月額費用にはあらかじめ通信費が含まれています。
- 高齢者の一人暮らしは何歳まで続けられますか?
-
年齢で一概には言えません。身体機能や認知機能、生活環境、周囲のサポート体制によって異なります。重要なのは、本人が安全に自立生活を送れているかどうかです。火の消し忘れや転倒が頻繁になったら、専門家に相談しましょう。
- 見守りカメラを親が嫌がる場合はどうすればいいですか?
-
見守りポットや電球など、プライバシーに配慮したグッズから始めるのがおすすめです。無理に導入すると親との信頼関係を損なう可能性があります。本人の意思を尊重しながら、「何かあったときに気づける仕組み」を一緒に考えましょう。
まとめ
高齢者の見守り方法は、緊急時の駆けつけが必要か、日常の安否確認で十分かによって選択肢が変わります。まずは自治体の無料サービスを確認し、必要に応じて民間サービスやグッズを組み合わせるのが現実的です。
カメラを嫌がる親には、見守りポットや電球など日常生活に溶け込むグッズが有効。Wi-Fiがない実家には、SIM内蔵型の製品を選びましょう。
見守りの目的は、親の自立生活を支えること。親の意思を尊重しながら、無理のない見守り体制を整えていきましょう。
【参考情報】

