MIPCアプリは、スマートフォンから防犯・監視カメラをリモート操作できるネットワークカメラ管理アプリです。しかし、適切な設定を行わないとセキュリティリスクが存在するため、安全な使用方法を理解することが重要です。
MIPCの主な活用シーン:
- 防犯対策:不在時の室内監視や不審者の早期発見
- ペットケア:外出中の愛犬・愛猫の様子確認
- 子育てサポート:お子様の安全確認や遠隔での見守り
- 店舗管理:営業時間内外の店舗セキュリティ確保
本記事では、2025年最新バージョン(iOS:11.8.4、Android:11.6.1)に完全対応し、MIPCの危険性と安全対策から始まり、初回セットアップ、基本的な使い方、よくあるトラブルの解決方法まで、実践的なノウハウを分かりやすく解説します。
この記事で解決できる問題:
- MIPCの安全な使用方法と危険性の回避
- ログインできない・接続できないトラブル
- SDカードや録画に関する問題
- カメラ共有や基本設定の方法
MIPCアプリの特徴:
- 最大32台のカメラを同時管理できる拡張性
- フルHD画質でのリアルタイム映像配信
- AI動体検知による不審な動きの自動検出
- 双方向音声通話による遠隔コミュニケーション
セキュリティを確保しつつ、使いやすさを両立したMIPCアプリを、この完全ガイドを参考に安全かつ効果的に活用しましょう。
MIPCの危険性とセキュリティ対策

セキュリティリスクの概要
MIPCカメラシステムには、使用前に理解しておくべきセキュリティリスクが存在します。最も重要なリスクは、中国本土サーバー経由のP2P通信が発生することです。これにより、映像データが第三国のサーバーを経由する可能性があるため、機密性の高い環境での使用は推奨されません。
主要なセキュリティリスク:
- データの第三国経由:映像が中国のサーバーを通過する可能性
- 不正アクセス:弱いパスワードによる第三者からの侵入
- プライバシー侵害:適切な設定なしでの個人情報漏洩
- ネットワーク脆弱性:ファームウェアの古いバージョンによる脆弱性
企業や重要な施設での使用時は、VPN経由での接続が必須となります。一般家庭での使用においても、適切なセキュリティ設定を行うことで、これらのリスクを大幅に軽減できます。
安全な使用のための必須設定
MIPCカメラを安全に使用するためには、以下のセキュリティ設定を必ず実施してください。
パスワード管理の強化:
- 12文字以上の複雑なパスワードを設定(英数字・記号を組み合わせ)
- 他のサービスと異なるユニークなパスワードを使用
- 3ヶ月ごとの定期的なパスワード変更を実施
認証システムの強化: MIPCアプリの設定から「二段階認証」を有効化することで、ログイン時にメールまたはSMSでの追加認証が求められ、不正アクセスを防げます。また、「デバイスバインディング」機能により、特定のアカウントにカメラを紐づけることで、未承認のアクセスをブロックできます。
通信の暗号化: MIPCシステムは256ビットAES暗号化による通信保護を提供していますが、設定で「エンドツーエンド暗号化」が有効になっていることを確認してください。これにより、カメラからスマートフォンまでの映像データが完全に保護されます。
定期メンテナンス:
- ファームウェアの自動更新を有効化
- 月1回のセキュリティ診断ツール実行
- 不審なアクセスログの定期確認
プライバシー保護設定
プライバシーマスク機能を活用することで、監視映像内の特定領域を隠蔽し、プライバシーを保護できます。最大8つの独立したマスク領域を設定可能で、隣家や公共スペースの映り込みを防止できます。
アクセス権限の管理: 家族や同僚との映像共有時は、ゲストアカウント機能を使用し、以下の権限レベルを適切に設定してください。
権限レベルの種類:
- 管理者権限:全ての設定変更とアクセス管理が可能
- オペレーター権限:PTZ操作や双方向通話、録画再生が可能
- 視聴者権限:ライブビューのみのアクセス
時間制限とプライバシーモード: 「プライバシーモード」を設定することで、特定の時間帯にカメラを自動的にオフにし、家族のプライバシーを確保できます。また、アクセスログ機能により、誰がいつカメラにアクセスしたかを確認することが可能です。
これらの設定を適切に行うことで、MIPCカメラのセキュリティリスクを最小限に抑え、安全に監視システムを運用できます。
MIPCアプリとカメラの基本情報
MIPCとは – 特徴と機能
MIPCアプリは、スマートフォンやタブレットから防犯・監視カメラをリモート操作できる無料の監視ソリューションです。家庭やオフィス、店舗などの安全管理を一元化できる高性能アプリとして、多くのユーザーから支持を集めています。
MIPCの主要機能:
- 最大32台のカメラを同時管理可能な拡張性
- フルHD(1080p)対応で鮮明な映像をリアルタイム配信
- パン・チルト・ズーム機能によるスマートフォンからの直感的なカメラ操作
- AI動体検知による不審な動きの自動検出と通知
- 双方向音声通話による遠隔コミュニケーション
- SDカード録画とクラウドストレージの選択可能な保存オプション
主な活用シーン:
- 防犯対策:不在時の室内監視や不審者の早期発見
- ペットケア:外出中の愛犬・愛猫の様子確認
- 子育てサポート:お子様の安全確認や遠隔での見守り
- 店舗管理:営業時間内外の店舗セキュリティ確保
対応カメラと推奨モデル
MIPCアプリは多くのネットワークカメラブランドと互換性があり、特にShenzhen Mining Technology Co., Ltd.のファームウェアを搭載した製品との相性が優れています。
主要対応ブランドと特徴:
- YATWIN:MIPCアプリとの相性が特に良く、コストパフォーマンスに優れた人気ブランド
- ANNKE:高耐久性の屋外向けモデルを多数ラインナップ
- SANNCE:商業施設向けの高機能モデルが充実
- INKERSCOOP:コンパクトサイズの室内モニタリング向け
- KAMEP:高解像度モデルに強み
- COOAU:コストパフォーマンスと簡単設定が特徴
YATWINカメラの特徴(推奨モデル):
- 8倍デジタルズーム搭載
- 2.4GHz帯Wi-Fiに最適化(一般的な家庭用ルーターで利用可能)
- 夜間撮影時の有効距離10メートル以上
- **水平355°/垂直100°**の広範囲な旋回機能
- 720P/1080Pの選択可能な解像度
カメラ選択の基準:
- 視野角と旋回機能:水平350°/垂直100°以上の広範囲撮影が可能なモデル
- 画質と夜間撮影:1080P以上の解像度と赤外線ナイトビジョン搭載
- 動体検知性能:誤検知の少ない高精度AIセンサー搭載モデル
システム要件
MIPCアプリを快適に利用するためには、適切なシステム環境とネットワーク環境が重要です。2025年2月現在の対応状況は以下のとおりです。
対応プラットフォーム:
- iOSアプリ:iOS 11.0以降(最新バージョン11.8.4)
- Androidアプリ:Android 5.0以上(最新バージョン11.6.1)
- PC版:Windows 10/11の64bitシステム
必要なネットワーク環境:
- Wi-Fi:安定した2.4GHz帯のWi-Fi環境(5GHz帯は非対応)
- 通信速度:最低2Mbps以上の安定した速度(HD画質視聴には5Mbps以上推奨)
- ポート開放:カメラ接続に必要なポート(554番/6001番)
ストレージ要件:
- SDカード:最大128GBのmicroSDカードに対応
- クラウドストレージ:オプションで利用可能
デバイス要件:
- スマートフォン・タブレット:2GB以上のRAMと最低2GBの空き容量
- PC:Windows 10/11の64bit、4GB以上のRAM推奨
MIPCシステムは家庭用の一般的なネットワーク環境で十分に機能しますが、複数カメラの同時視聴や高画質設定を利用する場合は、より高速で安定したネットワーク環境が推奨されます。特にカメラとWi-Fiルーターの間の障害物は最小限に抑え、5メートル以内の距離に設置することで、より安定した接続を実現できます。
カメラの選び方と設置
用途別カメラ選択のポイント
MIPCアプリを最大限活用するには、使用目的に合ったカメラ選択が重要です。用途によって必要な機能や性能が大きく異なるため、以下のポイントを参考に選択しましょう。
防犯・セキュリティ用途では、侵入者の早期発見と証拠映像の確実な記録が最優先です。最低1080P以上の高解像度、優れた夜間視認性(赤外線機能)、広い視野角とPTZ機能(パン・チルト・ズーム)、信頼性の高い動体検知とアラート機能が必要になります。
ペット見守り用途では、愛犬・愛猫の行動を自然に観察できる設定が理想的です。双方向音声通話機能、部屋全体を見渡せる広角レンズ、中程度の解像度(720P〜1080P)、ペットを驚かせない静音設計のPTZ機能を重視してください。
子供の安全確認用途では、安全確認とプライバシーのバランスが重要です。高品質な双方向音声機能、プライバシー保護機能(必要時のみ監視)、HD画質でも低帯域で動作する能力、自動追跡機能(動きに合わせてカメラが追従)が推奨されます。
店舗・オフィス監視用途では、より高度な管理機能が求められます。複数カメラの同時管理能力、高解像度(1080P〜4K)、クラウドストレージまたは大容量SDカード対応、スケジュール録画機能、リモートアクセスの安定性を確認してください。
重要な技術仕様の確認ポイント:
- 2.4GHz帯Wi-Fi対応は必須条件(5GHz帯のみでは接続不可)
- カメラの解像度、視野角、接続方式、ストレージオプション
- 動体検知性能とAIによる人物検知機能
YATWINカメラの特徴と他社比較
YATWINカメラは、MIPCアプリとの互換性が特に高く、コストパフォーマンスに優れた人気ブランドです。2025年現在も信頼性の高いMIPC対応カメラとして多くのユーザーに支持されています。
YATWINカメラの主要な特徴:
- 8倍デジタルズーム搭載で細部まで確認可能
- 2.4GHz帯Wi-Fiに最適化(一般的な家庭用ルーターで利用可能)
- 夜間撮影時の有効距離10メートル以上
- コンパクトな本体サイズ(85×85×120mm)で設置場所を選ばない
- **水平355°/垂直100°**の広範囲な旋回機能
- 720P/1080Pの選択可能な解像度
主要ブランドとの機能比較:
価格帯では、YATWINが中〜低価格帯に位置し、Tapo(TP-Link)とANNKEが中〜高価格帯、SANNCEが中価格帯となります。
解像度については、YATWINが720P/1080P、Tapoが1080P/2K/4K、ANNKEが1080P/4K、SANNCEが1080Pに対応しています。
AI機能では、YATWINが基本的な動体検知のみに対し、Tapoは人物/車両/ペット検知、ANNKEは顔認識/人物検知の高度な機能を搭載しています。
クラウドサービスは、YATWINがMIPCクラウド、TapoがTapoケア、ANNKEがANNKEビジョン、SANNCEがSANNCE Cloudをそれぞれ提供しています。
スマートホーム連携では、TapoがGoogle/Alexa対応で優位性を持ち、その他のブランドは限定的な対応となっています。
予算と必要機能に応じた選び方:
- エントリーレベル(5,000円未満):720P・固定式YATWINモデルが最適
- ミッドレンジ(5,000〜10,000円):1080P・PTZ機能付きYATWINまたはTapo
- ハイエンド(10,000円以上):2K/4K解像度・AI機能搭載のTapoまたはANNKE
YATWINの強みはコストパフォーマンスとMIPCアプリとの完全互換性にあります。基本的な監視機能を重視し、予算を抑えたい場合はYATWINが、高機能なAI検知やスマートホーム連携を求める場合はTapoシリーズが適しています。
最終的な選択は、監視の目的、設置環境、予算、そして必要な機能に基づいて行うことが重要です。いずれの機種を選ぶ場合も、プライバシーへの配慮とセキュリティ対策(強固なパスワード設定など)を忘れないようにしましょう。
初期設定と接続方法
MIPCカメラを使い始めるための設定は、3つのステップで完了します。最新バージョン(iOS: 11.8.4、Android: 11.6.1)では、より直感的な操作で簡単にセットアップできます。
アプリダウンロードとアカウント登録
MIPCアプリは、App StoreまたはGoogle Playから無料でダウンロードできます。「mipc」と検索すると、Shenzhen Fujikam Industry Development Co.,Ltd.が開発したアプリが見つかります。
アプリを起動すると、新規ユーザー登録が必要です。ログイン画面で「登録」を選択し、今後ログインに使用するユーザー名とパスワードを設定してください。メールアドレスの登録は任意ですが、パスワードを忘れた場合のリカバリーに役立つため、設定しておくことをお勧めします。
アカウント作成時の注意点:
- パスワードは8文字以上で英数字・記号を組み合わせる
- ユーザー名は他のサービスと共用しないユニークなものを選択
- 登録情報は安全に保管する
Wi-Fi接続の設定手順
MIPCカメラは2.4GHz帯のWi-Fiのみに対応しており、5GHz帯では接続できません。デュアルバンド対応のルーターをお使いの場合は、2.4GHz帯での接続を確保してください。
Wi-Fi接続の基本手順:
- カメラの電源を入れ、フロントランプが点灯していることを確認
- アプリで「Wi-Fi接続」を選択
- カメラ背面のリセットボタンを押し、音声ガイダンス「Waiting to connect」が流れるまで待機
- スマートフォンのボリュームを最大にして、アプリが発する特殊な音声信号をカメラに認識させる
- 音声信号により、Wi-FiのSSIDやパスワードなどの接続情報が自動的に伝達される
接続が成功すると、カメラから「Connected successfully」の音声が流れます。この音声信号による設定は、MIPCの特徴的な機能で、複雑な手動入力を省略できます。
カメラとの接続完了まで
アカウント登録とWi-Fi設定が完了したら、カメラをアプリに追加します。
カメラ追加の手順:
- アプリ画面左上の「+」ボタンをタップ
- デバイス一覧から適切なカメラタイプを選択(YATWINカメラは「横振りシリーズ」に分類)
- カメラ本体に記載されているQRコードをスキャンして機器を識別
- デバイス専用パスワードを設定(セキュリティ強化のため、推測されにくいものを選択)
- タイムゾーン設定で「東京」を選択し、録画データのタイムスタンプを正確に設定
設定完了後、ライブビューでカメラの映像が正常に表示されることを確認してください。映像が表示されない場合は、Wi-Fi信号強度を確認し、カメラとルーターの距離を5メートル以内に調整することをお勧めします。
接続トラブルの主な原因:
- 5GHz帯Wi-Fiでの接続を試行している
- Wi-Fi信号が弱い場所にカメラを設置している
- 音声信号の音量が不足している
- ファイアウォール設定でポート554/6001がブロックされている
これらの設定が完了すると、MIPCカメラの基本機能をすべて利用できるようになります。
基本的な使い方
MIPCアプリを使いこなすことで、スマートフォンから手軽にカメラの監視・操作ができます。ここでは日常的に使用する基本機能を解説します。
ライブビュー操作方法
ライブビュー機能は、スマートフォンからカメラの映像をリアルタイムで確認できるMIPCの中核機能です。
基本的な画面操作
アプリのホーム画面から目的のカメラを選択すると、すぐにライブビューが起動します。画面上には以下の主要な操作ボタンが配置されています。
画面下部の操作ボタン機能:
- 録画ボタン:タップでその場で録画開始
- 写真撮影:現在の映像をスナップショット保存
- マイク:カメラ側のスピーカーを通じて音声送信
- スピーカー:カメラが拾う音声のON/OFF切替
- 設定:カメラごとの詳細設定にアクセス
パン・チルト・ズーム操作
PTZ機能搭載カメラでは、スマートフォン上で直感的にカメラアングルを変更できます。
- スワイプ操作:画面上で指をスライドさせると、その方向にカメラが動く
- ズーム機能:二本指で画面をピンチして最大8倍デジタルズーム
- プリセット位置:よく確認する位置を最大8か所まで保存可能
映像品質の調整
ネットワーク環境に応じて映像品質を最適化できます。
映像品質設定の選択肢:
- 高画質モード:1080pフルHD(帯域幅6Mbps以上推奨)
- バランスモード:720p解像度(一般的な家庭用Wi-Fi環境に最適)
- 流暢モード:480p解像度(不安定なネットワーク環境でも安定)
録画設定と保存
MIPCカメラでは、用途に応じて最適な録画モードを選択できます。効率的な録画設定により、重要な映像を確実に記録しながらストレージ容量を節約できます。
録画モードの種類
用途に応じた録画モード:
- 常時録画:24時間途切れなく録画
- 動体検知録画:動きを検知した時のみ録画
- スケジュール録画:指定した時間帯のみ録画
SDカード録画の設定
SDカード録画は追加費用なしで利用できる基本的な録画方法です。
- MIPCアプリでカメラを選択し、「設定」→「ストレージ管理」に進む
- 「SDカード」タブを選択し、「フォーマット」を実行(初回使用時)
- 「録画モード」から希望するオプションを選択
対応SDカード仕様:最大128GBのmicroSDカード、32GB未満はFAT32形式、32GB以上はexFAT形式での使用を推奨します。
動体検知録画の最適化
動体検知録画を効果的に活用するためのポイントです。
- 「動体検知」設定から感度レベルを調整(推奨値:室内40〜60%、屋外30〜50%)
- 「検知エリア」設定で監視したい範囲のみを指定
- 「プッシュ通知」設定でスマートフォンへの通知を有効化
録画データの確認とダウンロード
録画した映像は、アプリ内で簡単に確認・ダウンロードできます。
- カレンダービュー:日付を選択して特定日の録画にアクセス
- タイムライン機能:時間軸上で目的の時間帯を特定
- ダウンロード:アプリから直接スマートフォンに保存(MP4形式)
家族・友人との共有設定
MIPCアプリでは、家族や友人とカメラ映像を安全に共有できる機能を提供しています。適切な権限設定により、プライバシーを確保しながら必要な映像のみを共有できます。
基本的な共有設定手順
- MIPCアプリのメインメニューから「アカウント管理」を選択
- 「デバイス共有設定」をタップ
- 共有したい相手のメールアドレスを入力
- 適切なアクセス権限レベルを選択して招待を送信
- 招待された相手はメールのリンクからアプリをダウンロードし、アカウント登録後に共有カメラが表示される
権限レベルの設定
共有時に設定できる権限レベル:
- 管理者権限:すべての設定変更とアクセス管理が可能
- オペレーター権限:PTZ操作や双方向通話、録画再生が可能
- 視聴者権限:ライブビューのみのアクセス
安全な共有のための注意点
家族との共有においても、セキュリティを意識した設定が重要です。
- 必要最小限の権限のみを付与する
- 期限付きアクセス機能を活用(一時的な共有の場合)
- 共有履歴を定期的に確認し、不要になったアクセス権は削除
- 特定のカメラのみ共有することで、プライバシーを確保
複数デバイスでの同時アクセス
MIPCアプリは最大5台のデバイスで同一アカウントの共有が可能ですが、同時視聴は3台までという制限があります。家族での見守りなど、複数人で監視する場合に便利な機能です。
ただし、同時アクセス数が多いとネットワークに負荷がかかるため、必要に応じて画質設定を下げることで安定した視聴を確保できます。


PC版MIPCクライアントの利用方法:
- 公式サイト(www.mipcm.com)からPC版ソフトウェアをダウンロード
- Windows 10/11の64bitシステムにインストール
- スマートフォンで作成した同一アカウントでログイン
- デバイス一覧から操作したいカメラを選択
よくあるトラブルと解決方法
MIPCカメラシステムを使用していると、様々な問題に遭遇することがあります。ここでは最も頻繁に発生するトラブルと、その解決方法を詳しく解説します。
ログインできない場合の対処法
MIPCアプリにログインできない問題は、以下の手順で解決できることが多いです。
基本的な確認事項:
- インターネット接続が安定しているか確認
- アプリを最新バージョンに更新(iOS: v12.2.1、Android: v11.9.1以降)
- 大文字と小文字を区別して正確なパスワードを入力
エラーコード別対処法:
- E-COMMON-00160(パラメーター不正):アプリのキャッシュを削除し、再インストール
- D093(アカウント認証失敗):パスワードの大文字/小文字の区別を確認
- JP09(サーバー混雑):30分以上間隔を空けて再接続を試行
パスワードを忘れた場合:
- ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」を選択
- 登録済みのメールアドレスを入力
- 受信したリセットリンクから新しいパスワードを設定(24時間以内)
- 新しいパスワードは8文字以上で英数字と記号を組み合わせたものを推奨
カメラが接続できない問題
カメラ接続のトラブルは、主にネットワーク設定が原因です。
Wi-Fi接続エラーの対処法:
最重要チェックポイント:
- MIPCカメラは2.4GHz帯のみ対応(5GHz帯では接続不可)
- デュアルバンドルーター使用時は2.4GHz専用のSSIDを設定
- カメラとルーターの物理的距離を5メートル以内に保つ
接続エラーコード対処法:
- エラー400:ルーターを再起動し、最新ファームウェアに更新
- エラー401:Wi-Fiパスワードを再設定、特殊文字を避ける
- エラー403:ルーターのMACアドレスフィルタリング設定を確認
カメラが認識されない場合:
- アプリを完全終了し、スマートフォンを再起動
- カメラ本体の電源を30秒ほど切ってから再投入
- カメラ背面のリセットボタンを5秒間長押し
- アプリのQRコードスキャン機能で最初から設定をやり直す
SDカード関連のトラブル
SDカードが認識されない、録画できないなどの問題への対処法です。
SDカードが認識されない場合:
対応規格の確認:
- 最大256GB以上対応(2025年推奨)
- UHS-I U3/V30クラス以上の高速カード使用
- ファイルシステム:Windows環境はNTFS、互換性重視ならexFAT
物理的な確認事項:
- カードが正しく挿入されているか確認(カチッと音がするまで押し込む)
- カードの接点部分に汚れや破損がないか確認
- 別のSDカードで動作テストを実施
録画できない問題の解決:
- アプリのカード管理機能でフォーマットを実行(設定→ストレージ→SDカード→フォーマット)
- 録画モードが正しく設定されているか確認(常時録画/動体検知録画/スケジュール録画)
- SDカードの空き容量が十分にあるか確認
録画データが再生できない場合:
- アプリのバージョンを最新に更新
- ネットワーク接続が安定しているか確認(特にクラウド録画の再生時)
- SDカードをPCに接続して専用の動画修復ソフトを使用
映像・音声が出ない場合
映像や音声の問題は、設定とネットワーク環境の両方を確認する必要があります。
映像が表示されない場合:
ネットワーク関連の確認:
- ネットワーク速度が最低2Mbps以上あるか確認(4K映像では10Mbps以上推奨)
- 解像度設定を下げてみる(HD→SD)
- カメラレンズのカバーや保護フィルムが取り外されているか確認
アプリ設定の調整:
- アプリのキャッシュデータをクリア(設定→アプリ→MIPCアプリ→ストレージ→キャッシュを消去)
- 省電力モードやバッテリー最適化がアプリに対して無効化されているか確認
- AI処理モードを無効にする(設定→カメラ詳細→AI機能→オフ)
音声通話ができない場合:
音声権限と設定の確認:
- スマートフォンの設定アプリからMIPCのマイクとスピーカーへのアクセス権限を確認
- デバイスのメディア音量とカメラアプリの音量設定を最適化
- カメラ本体のマイク感度を調整(アプリ設定から40〜80の範囲で設定)
音声品質の改善:
- ノイズリダクション機能を有効にする(高度な設定→音声処理→ノイズリダクション)
- 一方向のみ音声が通る場合:通信している側のデバイスのマイク/スピーカー切り替えボタンを確認
- ハウリングが発生する場合:両デバイスの音量を下げるか、イヤホンを使用
夜間視認性の問題:
- IR(赤外線)LEDの強度を調整(設定→夜間視認→IR強度→高/中/低)
- 夜間モード切替感度を環境に合わせて調整(屋外は低め、屋内は高めに設定)
- スターライトセンサーモードを有効化(2025年モデル対応機能)
これらの対処法でも解決しない場合は、MIPCサポートセンター(support@mipc.com)にお問い合わせください。公式サイト(www.mipcm.com)では最新の対応情報が日本語で提供されています。
応用機能と最適化
動体検知とアラート設定
動体検知機能は、MIPCカメラの最も重要な防犯機能です。適切に設定することで、不審な動きを確実に検知し、即座にスマートフォンへ通知できます。
基本的な設定手順:
- MIPCアプリでカメラを選択し、**「設定」→「動体検知」**を開く
- 検知感度を環境に合わせて調整する(室内:40〜60%、屋外:30〜50%が推奨)
- 検知エリアを指定して、監視したい範囲のみを設定
- 通知設定を有効化し、プッシュ通知やメール通知を選択
検知精度を向上させるポイント:
- 誤検知の多いエリア(カーテンの揺れなど)は検知範囲から除外
- AI検知モードを使用して人、車両、動物を区別(対応機種のみ)
- 検知間隔を適切に設定し、連続通知を防ぐ
通知の最適化では、スケジュール設定を活用して時間帯ごとに通知のオン・オフを切り替えられます。就寝時間や外出時間のみ通知を有効にすることで、不要な通知を減らしながら防犯効果を維持できます。
スケジュール録画の活用
スケジュール録画を活用することで、SDカードの容量を効率的に使いながら、必要な時間帯の映像を確実に記録できます。
録画モードの種類:
- 常時録画:24時間連続で録画(大容量SDカード必要)
- スケジュール録画:指定した時間帯のみ録画
- 動体検知録画:動きを検知した時のみ録画
- ハイブリッド録画:常時録画と動体検知録画の組み合わせ
効果的なスケジュール設定:
- アプリの**「録画設定」→「スケジュール録画」**を選択
- 曜日ごとに録画したい時間帯を設定(複数の時間帯指定も可能)
- 録画品質を選択(高画質ほど容量を多く消費)
- 設定を保存して動作確認
おすすめの設定例は、平日の日中(在宅時)は録画オフ、夜間と週末は常時録画という組み合わせです。これにより、プライバシーを確保しながら防犯効果を最大化できます。
動体検知との組み合わせでは、スケジュール録画の時間外でも重要な動きがあった場合は自動録画されるため、見逃しを防げます。
複数カメラの管理方法
MIPCアプリでは最大32台のカメラを同時管理できるため、家全体や店舗の包括的な監視システムを構築できます。
複数カメラのセットアップ:
- 各カメラを個別に初期設定で追加
- カメラに分かりやすい名前を設定(「玄関」「リビング」など)
- グループ機能で用途や場所別にカメラを分類
- マルチビュー画面で複数カメラを同時確認
効率的な管理のポイント:
- グループ化で「1階」「2階」「屋外」などに分類
- プリセット位置を各カメラで設定し、重要なポイントをワンタッチで確認
- 一括設定機能で複数カメラの設定を同時変更
マルチビュー機能では、4分割画面で複数カメラの映像を同時に表示できます。異常を検知したカメラはアイコンが光るため、素早く状況を把握できます。
帯域幅の管理も重要で、多数のカメラを同時視聴する場合は画質を調整して通信負荷を軽減します。Wi-Fi環境が不安定な場合は、重要なカメラのみ高画質に設定し、他は標準画質にすることで安定した動作を確保できます。
共有設定を活用すれば、家族や同僚と特定のカメラのみを共有することも可能です。権限レベルを調整して、閲覧のみ、操作可能、設定変更可能などを細かく制御できます。
MIPCに関するよくある質問(FAQ)
- MIPCの危険性について教えてください
-
MIPCアプリには以下のセキュリティリスクがあります。中国本土サーバー経由のP2P通信が発生するため、機密性の高い環境での使用は注意が必要です。安全に使用するための対策:
- 強固なパスワードを設定し、定期的に変更
- 二段階認証を有効化(アプリ設定→セキュリティ)
- プライバシーマスクで不要な映像範囲を隠す
- 企業利用時はVPN経由接続を推奨
- ログインできません。どうすればよいですか?
-
ログイン問題の解決手順:
- インターネット接続が安定しているか確認
- アプリを最新バージョンに更新
- 大文字と小文字を正確に入力
- パスワードを忘れた場合は「パスワードを忘れた場合」からリセット
SoftBank光ユーザーは「APN設定」から「認証方式」をPAPからCHAPに変更すると解決することがあります。
- カメラが接続できません
-
接続トラブルの対処法:
- カメラとルーターの距離を5メートル以内に設置
- 2.4GHz帯のWi-Fiを使用(5GHz帯は非対応)
- カメラのリセットボタンを5秒間長押しして初期化
- アプリから再度セットアップを実行
ファームウェアが古い場合は、v6.9.1以降への更新が必要です。
- SDカードが認識されません
-
SDカード問題の解決方法:
- 正しく挿入されているか確認(カチッと音がするまで)
- UHS-I U3/V30クラス以上、最大256GBの対応規格を使用
- アプリの**「ストレージ→SDカード→フォーマット」**を実行
- 別のSDカードで動作確認
SDUC規格カードは不具合報告があるため、SDXCカード(2TBまで)を推奨します。
- 録画データをダウンロードできません
-
録画データの取得方法:
- アプリから:**「録画履歴→ダウンロード」**で直接スマートフォンに保存
- PCから:SDカードをカードリーダーで接続し、「MIPC_REC」フォルダ内のファイルをコピー
- クラウドから:クラウドストレージ画面で「共有」または「エクスポート」を選択
ダウンロードファイルは標準的なMP4形式で保存されます。
- 音声が聞こえません
-
音声トラブルの対処法:
- アプリのマイク・スピーカー権限を確認
- 音量設定を最適化(デバイス音量とアプリ内音量)
- ノイズリダクション機能を有効化
- カメラのマイク感度を40〜80の範囲で調整
双方向通話では、トランシーバー方式のため、話している間はマイクボタンを長押しし続けてください。
- 複数のスマートフォンで同じアカウントを使用できますか?
-
最大5台のデバイスで同一アカウントの共有が可能ですが、同時視聴は3台までという制限があります。家族での共有には**「デバイス共有設定」**から権限レベルを設定して招待することを推奨します。
どのくらいの期間録画できますか?
録画期間の目安:
- 32GB SDカード:1080P常時録画で約1〜2日間
- 128GB SDカード:最大30日間(H.265圧縮使用時)
- クラウド基本プラン:7日間保存(無料)
- クラウド有料プラン:30日間保存(月額1,480円)
ループ録画機能により、容量が満杯になると古いデータから自動上書きされます。
- 夜間の映像が見づらいです
-
夜間視認性の改善方法:
- IR(赤外線)LED強度を「高」に設定
- 夜間モード切替感度を環境に合わせて調整
- ノイズリダクションレベルを上げる
- カメラ周辺の反射面(窓ガラスなど)を避けて設置
夜間撮影は10メートル以上の有効距離があります。
- 家族とカメラ映像を共有するには?
-
家族共有の設定手順:
- **「アカウント管理→デバイス共有設定」**を選択
- 共有したい家族のメールアドレスを入力
- 権限レベルを選択(管理者・一般ユーザー・ゲスト)
- 招待を送信
招待された家族はメールのリンクからアプリをダウンロードし、共有カメラにアクセスできます。
ネットワークカメラ YATWIN【MIPC】レビュー

ネットワークカメラを購入してみたので、レビューや使い方・設定方法など書きます。
参考にどうぞ。
ネットワークカメラ YATWIN WIFI カメラワイヤレスIPカメラ
YATWINの機能
デジタルズーム | 8倍 |
無線電波 | 2.4GHz対応(5GHzサポート外) ※一般的にPC・スマホで利用しているWIFIならOKです。 |
視覚 | 水平60.5° 垂直37° 対角70° |
レンズ稼働範囲 | 水平方向350° 垂直方向100° ※カメラの真後ろ以外はほぼ全方位見られる。 |
夜間撮影 | 夜間でも10メートル以上の範囲で撮影可能。 |
サイズ | 85×85×120mm |
映像保存 | SDカードに保存可能。 ※別途用意する必要あり |
自宅や、個人店などで使用するには十分だと思います。
カメラの操作方法など
アプリでこんな感じで見れます。

十分鮮明に写りますね。
視角のイメージもこんな感じです。

画面をスワイプすると、カメラの向きが変わります。すげぇ。

下に表示されているアイコン、形で何となくわかると思います。
左から。
- 録画
- 写真
- マイク
- スピーカー
- 設定
ですね。
以上です!簡単!
これで、留守番も安心ですね。
ペットやお子さんの見守りにも活用できます。
ただし、彼氏や彼女を家に呼んだときに見るのはアレですからね!
ネットワークカメラ・MIPCアプリの設定
基本は全てアプリの指示に従えば終わりますが、もし不安な人は参考にどうぞ。
設置方法
↓サイズ感はこんな感じ。

思ってたより小さい。
これと、
- 一枚紙の説明書
- 電源ケーブル
- LANケーブル
- 設置用のネジなど
同梱物はこのくらいです。
設置方法は「そのまま置く」か「ネジでどこかにつける」かです。
↓ネジでつける場合は付属のこれを使います。

設置に適した置き場所が無かったり、高い位置につけたいという場合はコレでどっかにつけちゃいましょう。
僕の場合は、普通に棚の上に置きました。賃貸なのでネジ止めできませんし。
※ネジ止する場合は、アプリの設定を先に済ませてください。
設定の中で本体を操作する必要があります。
MIPCアプリの設定
↓説明書です。

シンプル。
電源つないだら、あとはアプリで何とかしろというだけ。
ちょっと分かりづらいので、アプリの設定を書いておきます。
▼取り敢えず、スマホにアプリをダウンロード。
Appストアで「mipc」と検索すれば出てきます。

ダウンロード完了。

開く。

何か英語出てきますが、無視して進めます。

Just Start it (今すぐ始める!)
ログイン画面が出てきます。

ユーザー名・パスワードを入れても進みません。
正解は右の小さい登録です。(分かりづらいわ)
すると新規の登録画面に移動。

ここで、今後ログインするのに使うユーザー名・パスワードを決定。
※必要なら忘れないようにメモ!

アドレス登録しなくても使えますので、今すぐログイン。
で、先程決めたユーザー名・パスワードでログイン。
ここまできたら、あとはアプリの案内に従えば終わると思います。

左上の「+」。

デバイスの種類を選択。
今回は横振りシリーズ。

カメラにあるQRコードを読み取る。

wifi接続で行きます。

電源がつながっていることを確認。
電源が入っていれば本体の正面のランプがついてますので、「ランプが見える」で進める。
この、アプリ日本語がちょっとアレですね(笑)

本体後ろのRESETボタンを押す。
すると、Waiting to 〜とカメラが何か喋ります。次へ。

ここで、スマホのアプリが変な音を出し始めます。
スマホボリュームを上げて、カメラのマイクに音を拾わせて下さい。
音信号で勝手に接続が認識されます。

こうなったら接続完了です。

デバイスのパスワード設定。
使うことがあるかもしれませんので、カメラ本体か説明書にでもメモして置けばいいかと。

タイムゾーンの設定。
東京を選んで、戻って適用。
終わりです!お疲れ様でした!
参考情報:
MIPCアプリの公式サポート情報を確認することで、より安全で効果的なカメラの運用が可能になります。アプリは定期的にアップデートされており、最新のバージョン11.8.4(iOS)と11.6.1(Android)では、セキュリティの強化と新機能の追加が行われています。
公式サポートはwww.mipcm.comで提供されており、日本語を含む7言語に対応しています。技術的な問題が発生した場合は、support@mipc.comまでご連絡ください。
対応機種は以下のブランドのネットワークカメラで使用可能です:
- YATWIN(主力対応機種)
- ANNKE
- SANNCE
- INKERSCOOP
- KAMEP
- COOAU