スーパーで PB商品(プライベートブランド)の前で立ち止まり、「安いけど品質は大丈夫?」と不安になったことはありませんか? 「安い=低品質」という思い込み から、結局いつものNB商品を選んでしまう──。その繰り返しで、節約のチャンスを逃しているかもしれません。
実は、多くのPB商品は 有名メーカーと同じ工場で製造 されており、品質管理も厳格です。古い固定観念が、家計改善の機会を妨げているのです。
本記事では、 2025年最新の価格動向データ に基づき、PB商品とNB商品の違い、PB商品が安い理由、実際の価格比較、賢い選び方を徹底解説します。
この記事を読めば、 品質への不安を解消 しながら 月5,000円程度の節約 を実現する具体的な方法が分かります。PB商品は単なる「安価な代替品」ではなく、 品質も向上している優れた選択肢 です。賢い使い分けで、無理なく継続的な節約を始めませんか?
PB商品とは?ナショナルブランドとの違いを解説
スーパーやコンビニで買い物をするとき、イオンの「トップバリュ」やセブンの「セブンプレミアム」といった商品を目にしたことがあるでしょう。これらは PB(プライベートブランド)商品 と呼ばれ、近年急速に存在感を増しています。
一方、カルビーの「ポテトチップス」や日清の「カップヌードル」のように、全国的に有名なメーカーブランドの商品は NB(ナショナルブランド)商品 と呼ばれます。
この2つの違いを理解することで、毎日の買い物で賢く節約できるようになります。
PB(プライベートブランド)商品とは
PB商品とは、小売店や卸業者が自ら企画・開発した独自ブランドの商品 のことです。「Private Brand」の略称で、以下のような特徴があります。
📋 PB商品の特徴:
- 小売店や流通業者が企画・開発を行う
- 開発した企業の店舗でのみ販売される
- 中間マージンがカットされるため比較的安価
- 開発した小売店や卸業者が品質管理の責任を持つ
代表的なPB商品としては、イオンの「トップバリュ」、セブン&アイグループの「セブンプレミアム」、西友の「みんなのお墨付き」などが挙げられます。これらの商品は それぞれの企業専用の販売商品 であり、他社の店舗では購入できません。
実際の製造は専門メーカーに委託(OEM)していることが多いですが、商品内容や価格設定は小売店側が決定します。消費者からの問い合わせやクレーム対応も小売店が担当するため、 販売者責任は小売店が負う 仕組みになっています。
NB(ナショナルブランド)商品とは
NB商品とは、メーカーが企画・開発・製造し、自社ブランドとして販売している商品 のことです。「National Brand」の略称で、以下のような特徴があります。
📋 NB商品の特徴:
- メーカーが企画・開発・製造を一貫して行う
- 全国の様々な小売店で販売される
- テレビCMなどの広告宣伝により認知度が高い
- メーカーが品質管理の責任を持つ
代表的なNB商品としては、旭化成の「サランラップ」、日清食品の「カップヌードル」、カルビーの「ポテトチップス」、コカ・コーラの「コカ・コーラ」などが挙げられます。これらは メーカーの宣伝力によって知名度が高く 、消費者に広く認知されています。
NB商品はメーカーが広告活動を行い、流通業者や小売店を通じて全国の消費者に販売されます。商品に関する問い合わせやクレーム対応もメーカーが行います。
PBとNBの根本的な違い
PB商品とNB商品の根本的な違いは、「誰が企画して誰が販売するか」 という点にあります。
| 項目 | PB商品 | NB商品 |
|---|---|---|
| 企画・開発 | 小売店や卸業者 | メーカー |
| 販売場所 | 自社店舗やグループ店舗のみ | 様々な小売店で広く販売 |
| 価格設定 | 中間マージンなし、広告費抑制で安価 | 広告宣伝費や流通コスト含み高め |
| 認知度 | 店舗内での展示や広告が主 | テレビCMなど大規模な広告展開 |
| 品質管理 | 小売店が責任を持つ | メーカーが責任を持つ |
🔍 企画・開発の違い:
- PB商品:小売店や卸業者が市場のニーズを見極め、独自のコンセプトで企画・開発
- NB商品:メーカーが自社の専門技術やノウハウを活かして企画・開発
🔍 販売経路の違い:
- PB商品:企画した小売店や卸業者の自社店舗やグループ店舗のみで販売
- NB商品:メーカーから卸売業者を経由して、様々な小売店で広く販売
重要な点として、近年のPB商品は単なる「安価な代替品」ではなく、 独自の商品開発 によって差別化を図る戦略が増えています。例えば、セブンプレミアムでは独自の味や機能を持つ商品が多く、単にNB商品の模倣ではない価値提供を行っています。
PB商品はなぜ安い?価格が抑えられる3つの理由
PB商品の最大の特徴は、同等のNB商品と比較して 1〜5割安く購入できる という価格の安さです。「安い=低品質」と誤解されがちですが、実際には価格を抑えられる明確な理由があります。
流通経路の効率化で中間マージンをカット
PB商品とNB商品では、商品が消費者に届くまでの道筋が大きく異なります。
🔄 NB商品の流通経路:
- メーカー → 卸売業者 → 小売店 → 消費者
- それぞれの段階でマージン(利益)が上乗せされる
- 複数の中間業者を経由するため価格が上昇する
🔄 PB商品の流通経路:
- 製造委託先 → 小売店 → 消費者
- 中間業者が介在しないため流通経路が短縮される
- 小売店が直接製造を管理するため無駄なコストが削減される
この違いにより、PB商品は 卸売業者などの仲介が存在しない ため、中間マージンが発生しません。その分のコストが削減され、消費者に安く提供できるのです。
大量生産によるスケールメリット
大手小売チェーンのPB商品は、 大量生産・大量販売 を前提とした事業モデルで展開されています。
💰 スケールメリットの効果:
- 大量仕入れを一括で行うことで一商品あたりの単価を下げられる
- 規模の経済が働き生産効率が向上する
- 製造コストの削減分を価格に反映できる
例えば、イオンのトップバリュは2024年度に売上高1兆800億円を達成しており、この規模での仕入れ・製造により、単位あたりのコストを大幅に削減できています。
広告宣伝費の大幅削減
NB商品との最も大きな違いの一つが、 広告宣伝費のかけ方 です。
📺 NB商品の広告戦略:
- テレビCMや雑誌広告など大規模な広告展開
- ブランド認知のためのマーケティング費用が商品価格に含まれる
- 全国的な知名度獲得のため継続的な広告投資が必要
🏪 PB商品の広告戦略:
- 店舗内で独自に販促できるため外部広告への依存度が低い
- 大規模な広告宣伝費をかけていない
- ブランド認知のためのマーケティング費用が少ない
この広告宣伝費の差は非常に大きく、NB商品の価格には数十パーセントもの広告費が含まれていることもあります。PB商品はこの費用を抑えることで、 品質を維持したまま価格を下げる ことが可能になっています。
PB商品とNB商品の価格比較【実例付き】
実際にPB商品とNB商品ではどれくらいの価格差があるのか、具体的な商品例で比較してみましょう。価格は2025年10月時点の情報です。
日用品の価格比較(ラップ・マスクなど)
日常的に使う消耗品は、PB商品への切り替えで大きな節約効果が期待できます。
キッチンラップの比較
| 商品 | 価格 | 1mあたり単価 |
|---|---|---|
| サランラップ(22cm×50m) | 329〜358円 | 約6.6〜7.2円 |
| トップバリュ(22cm×50m) | 162円 | 約3.2円 |
| 価格差 | 約50%安い | 約50%安い |
トップバリュのラップは、サランラップと比べて 半額程度 で購入できます。1mあたりの単価で見ても、コストパフォーマンスの高さは明らかです。
マスクの比較
| 商品 | 価格 | 1枚あたり単価 |
|---|---|---|
| フィッティ シルキータッチモア(7枚入り) | 約380円 | 約54円 |
| セブンプレミアム 不織布マスク(50枚入り) | 約492円 | 約10円 |
| トップバリュ ISCC不織布立体マスク(30枚入り) | 598円(値下げ後) | 約20円 |
| 価格差 | 1枚あたり約60〜80%安い | – |
マスクは特に価格差が大きく、PB商品なら 1枚あたり10〜20円程度 で購入できます。家庭で頻繁に使用するこれらの日用品は、品質に大きな違いを感じにくい製品が多いため、PB商品への切り替えが特におすすめです。
食品の価格比較(スナック・インスタント食品)
食品カテゴリでも、PB商品は驚くほどの価格差があります。
ポテトチップスの比較
| 商品 | 価格 | 容量 |
|---|---|---|
| カルビー ポテトチップス | 約170円(値上げ予定で180円へ) | 70g |
| トップバリュ ポテトチップス(袋入り) | 約100円 | 60g |
| セブンプレミアム ポテトチップス | 138円 | 60g |
| 価格差 | 約30〜40%安い | – |
ポテトチップスのようなスナック菓子でも、PB商品は 3〜4割安く 購入できます。容量は若干少ないものの、単位重量あたりでもPB商品の方が割安です。
インスタント食品の比較
| 商品 | 価格 |
|---|---|
| 日清カップヌードル | 206円 |
| トップバリュ ヌードルビッグシリーズ | 188円 |
| 価格差 | 約9%安い |
カップラーメンでは価格差は比較的小さいものの、それでも 約10%の節約 が可能です。食品は好みが分かれるカテゴリですが、多くのPB商品は メーカーと同じ工場で製造 されていることも多く、味や品質の面で遜色ないものが増えています。
飲料・消耗品の価格比較
その他の消耗品でもPB商品は大きな節約につながります。
ミネラルウォーターの比較
| 商品 | 価格(2L) |
|---|---|
| 大手メーカーのミネラルウォーター | 150〜200円 |
| イオン・セブンのPBミネラルウォーター | 80〜100円 |
| 価格差 | 約40〜50%安い |
飲料水は特に価格差が大きく、PB商品なら 半額程度 で購入できます。
紙製品の比較
ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの紙製品も、PB商品は 約2〜3割安く 購入できます。これらは日常的に大量消費する商品のため、年間で見ると節約効果が大きくなります。
PB商品は 大量生産による効率化 と 流通経路の簡略化 により、これだけの価格差を実現しています。特に飲料や紙製品など、ブランドにこだわりがない消耗品は、PB商品への切り替えで家計への負担を大きく減らせるでしょう。
PB商品の品質は大丈夫?製造元と品質管理の実態
「安い=低品質」という概念は、 PB商品には当てはまりません。むしろ、近年のPB商品は品質向上に力を入れており、NB商品と同等かそれ以上の品質を実現しているケースも少なくありません。
有名メーカーが製造しているPB商品
PB商品の多くは、実は 有名メーカーと同じ工場で製造 されています。
🏭 製造元の実態:
- 製造しているのは「その道のプロ(専門メーカー)」
- 技術や設備はNB商品と共通していることが多い
- 基本的な品質管理体制は同等
特に注目すべきは、 セブンプレミアムは発売当初から共同開発のメーカー名を商品に明記 しているという点です。これは消費者への安全性保障として高く評価され、PB商品の信頼度向上に大きく貢献しました。
📝 製造元が明記されている例:
- セブンプレミアム「小えび天の天ぷらそば」:東洋水産(マルちゃん)が製造
- セブンプレミアム「国産の卵だけを使用したマヨネーズ」:味の素が製造
また、イオンも2019年度から順次、トップバリュの 製造委託先情報を商品パッケージに表記 する方針に転換しました。2019年時点で食品PB全体の約20%にあたる約500品目で製造委託先を表示しており、専用ホームページでも開示を開始しています。
従来、PB商品は販売者が一貫して品質保証する立場から製造委託先を非開示としてきましたが、透明性向上の流れの中で情報開示が進んでいます。
大手小売の厳格な品質基準
大手小売チェーンは 独自の厳格な品質基準 を設けています。
✅ 品質管理の仕組み:
- 顧客からのクレームが直接小売店に入るため品質管理に対する意識が高い
- ブランドイメージを守るため粗悪品は徹底して排除される
- 定期的な品質チェックと改善サイクルが確立されている
特に イオンのトップバリュ や セブンプレミアム などの大手小売チェーンのPB商品は、品質管理が行き届いており、安さと品質を両立しています。
イオンは「価格凍結宣言」(2021年9月から)を実施し、約5,000品目の価格を据え置く戦略を展開しました。この戦略により、トップバリュの販売数量は10%近く増加し、一部品目では1.5倍に伸長しました。消費者からの支持は、品質への信頼があってこそ得られるものです。
プレミアムラインの登場
近年、PB商品は単なる「低価格商品」から、 品質重視のプレミアムライン へと進化しています。
🌟 トップバリュの3ブランド展開:
- トップバリュ ベストプライス:低価格帯を重視
- トップバリュ(メインストリーム):中核ブランド
- トップバリュ グリーンアイ:環境と健康に配慮した高付加価値商品
🌟 セブン&アイグループの階層化戦略:
- セブン・ザ・プライス:低価格帯
- セブンプレミアム:標準品質
- セブンプレミアム ゴールド:最上級ライン(2010年開始、2025年で15周年)
セブンプレミアムゴールド は「専門店と同等以上の味・品質」と「お買い求めやすい価格」を両立させるコンセプトで展開し、累計で 約1億7,000万個の「金のハンバーグ」を販売 するなど大ヒット商品を生み出しています。
2025年には有名シェフ監修の商品を拡充:
- 「エリックサウス」総料理長監修の「金のバターチキンカレー」(398円)
- 「ピッツェリア エ トラットリア ダ イーサ」シェフ監修の「金のマルゲリータ」
これらのプレミアムラインは、PB商品が単なる「安価な代替品」ではなく、 独自の価値を持つ商品 として認知されていることを示しています。
PB商品のメリットとデメリット
PB商品には明確なメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。両方を理解した上で、賢く選択することが重要です。
PB商品のメリット
1. 圧倒的な価格の安さ
PB商品の最大の魅力は、NB商品と比較して 約1〜5割安く 購入できることです。日常的に使用する商品をPBに切り替えるだけで、家計の節約につながります。
💰 価格が安い理由:
- 中間マージンの削減(メーカーと小売店の直接取引)
- 大量生産による単価の低減
- 広告宣伝費の抑制
2. 高い品質水準
かつては「安い=低品質」という概念がありましたが、現代のPB商品は 品質管理が厳しく 行われています。特にイオンのトップバリュやセブンプレミアムなどの大手PBは、専門メーカーが製造を担当しているため、NB商品と 同等の品質 を実現しています。
3. 商品の選びやすさ
各小売チェーンのPBは、商品ラインナップに一貫性があり、パッケージも統一されていることが多いため、買い物時の 意思決定が簡単 になります。同じブランド内で品質基準が統一されているため、安心して選べます。
4. 簡便・時短商品の充実
共働き世帯や単身世帯向けの簡便・時短商品の開発が加速しています。トップバリュの「レンジでできる! 中華炒めないの素」シリーズや冷凍カット野菜「スライスきゅうり」など、調理時間とコストを削減する商品が充実しています。
PB商品のデメリット
1. ブランドの認知度や信頼感
長年市場に存在してきたNB商品に比べると、ブランドとしての認知度や信頼感において劣る場合があります。特に 初めて購入する際の不安 を感じる消費者も少なくありません。
2. 商品の独自性
NB商品は差別化のために 独自の技術や特許 を活用していることが多く、特定の機能や効果を重視する場合は、NB商品の方が適している場合があります。
3. 取扱店舗の制限
PB商品はその チェーン店でしか購入できない ため、普段利用しないお店の商品を使いたい場合は不便です。
🏪 購入できる店舗:
- トップバリュ:イオングループの店舗のみ
- セブンプレミアム:セブン&アイグループの店舗のみ
- みんなのお墨付き:西友の店舗のみ
PBに切り替えるべき商品・NBを選ぶべき場合
PB商品への切り替えを検討すべき商品
🔄 切り替えおすすめ商品:
- 日用消耗品(ラップ、ティッシュ、洗剤など)
- 基礎的な食品(パスタ、米、油、調味料など)
- シンプルな機能の商品(キッチンツール、掃除用品など)
特に こだわりが少ない商品 はPBへの切り替えが効果的です。例えば、シャンプーは「このメーカーの、この香りじゃなければ嫌だ!」といった 強いこだわりがない のであれば、PB商品への切り替えで節約できます。
NB商品を選ぶべき場合
❌ NBを選ぶべき場合:
- 特定の機能や効果を重視する場合(肌に合う化粧品など)
- 味や香りへの強いこだわりがある食品や飲料
- 耐久性や専門性が必要な製品(高級調理器具など)
賢い選択 としては、 日常的に使う消耗品はPB を基本としつつ、 特別なこだわりがある商品はNB を選ぶという使い分けが理想的です。「たまには頑張っている自分にご褒美!」と思って、お気に入りのNB商品を購入するのも良いでしょう。
PB商品で月5,000円節約する具体的な方法
日々の買い物でPB商品を賢く活用することで、 月額5,000円以上の節約 が無理なく実現できます。ここでは具体的な節約効果と選び方のポイントを解説します。
日用品をPBに切り替える効果
日用品は毎日使うものだからこそ、少しの価格差が積み重なると大きな節約になります。
洗剤・柔軟剤の節約効果
人気の柔軟剤「ダウニー」は700〜1,000円程度ですが、トップバリュの柔軟剤は約250円で購入できます。内容量は約半分ですが、それでも単位量あたり 約3割安い 計算です。
🧴 月間の節約例(洗剤・柔軟剤):
- NB商品を月2回購入:約1,400〜2,000円
- PB商品を月2回購入:約500円
- 月間節約額:約900〜1,500円
ラップ・紙製品の節約効果
サランラップ(22cm×50m)が約330〜360円であるのに対し、トップバリュのラップは162円と、 約50%安く 購入できます。
📦 月間の節約例(日用消耗品):
- ラップ・ティッシュ・トイレットペーパーなどをPBに切り替え
- 月間節約額:約1,000〜1,500円
特に一人暮らしを始めたばかりの方は、実家で使っていた商品をそのまま選ぶ傾向にありますが、日用消耗品をPB商品に切り替えるだけで、 年間で数万円の節約 につながります。
食品をPBに切り替える効果
食費は生活費の中でも大きな割合を占めるため、賢く節約したい項目です。
インスタント食品の節約効果
日清のカップヌードルが206円であるのに対し、トップバリュのカップラーメンは188円と、 約9%安く 購入できます。週に3回カップラーメンを食べる場合、月に約200円の節約になります。
スナック類の節約効果
カルビーのポテトチップスが170円に対し、トップバリュのポテトチップスは100円、セブンプレミアムが138円と、 約30〜40%安く なっています。
🍟 月間の節約例(スナック・インスタント食品):
- カップラーメン・レトルト食品・おつまみなどをPBに切り替え
- 月間節約額:約2,000〜3,000円
この例を25歳独身男性のAさんのケースで考えると、カップラーメンやレトルト食品、おつまみなどをPB商品に切り替えるだけで、 月に5,000円の節約 を実現できます。毎日ではなくても、週に数回の買い物で着実に差が生まれるのです。
賢いPB商品の選び方
PB商品を上手に活用するためのポイントは以下の通りです。
💡 PB商品選びのコツ:
- 品質重視のPBブランドを選ぶ(イオン・セブン・西友などの大手)
- こだわりの少ないものから始める(特に味や香りへのこだわりが少ない商品)
- 定番商品を比較検討する(日常的に使用する商品ほど節約効果が高い)
- 特売セールと組み合わせる(さらにコストパフォーマンスを高められる)
PB商品の品質は年々向上しており、「PB商品=粗悪品」という概念は現在では当てはまりません。多くのPB商品は 専門メーカーによって製造 されており、品質面でもNB商品と遜色ないケースが多いです。
最初は抵抗があるかもしれませんが、まずは こだわりの少ない日用品から試してみる のがおすすめです。その上で、自分の好みや必要に合ったPB商品を見つけていくことで、無理なく継続的な節約を実現できます。
特別な日やご褒美として、お気に入りのNB商品を楽しむというメリハリをつけることも、長期的な節約継続のコツです。 質とコストのバランス を自分なりに見極めることが、賢い消費生活への一歩となるでしょう。
よくある質問
- PB商品とNB商品の一番の違いは何ですか?
-
最も大きな違いは 「誰が企画・開発するか」 です。PB商品は小売店が企画し自社店舗のみで販売する商品、NB商品はメーカーが企画し全国の様々な店舗で販売する商品です。PB商品は中間マージンや広告費を削減できるため、NB商品より1〜5割安く購入できます。
- PB商品が安い理由は品質が悪いからですか?
-
いいえ、品質が悪いから安いわけではありません。PB商品が安い理由は、流通経路の効率化(中間マージンカット)、大量生産によるコスト削減、広告宣伝費の抑制 の3つです。多くのPB商品は有名メーカーと同じ工場で製造されており、品質管理も厳格に行われています。
- どんな商品をPBに切り替えるのがおすすめですか?
-
こだわりの少ない日用消耗品 から始めるのがおすすめです。具体的には、ラップ、ティッシュ、洗剤、トイレットペーパー、ミネラルウォーター、パスタ、米、油などの基礎的な商品が適しています。一方、味や香りに強いこだわりがある食品や、特定の機能を重視する商品はNB商品を選ぶと良いでしょう。
- PB商品の製造元は公開されていますか?
-
はい、近年は公開が進んでいます。セブンプレミアムは発売当初から共同開発のメーカー名を商品に明記 しており、例えば「小えび天の天ぷらそば」は東洋水産が製造しています。イオンも2019年度から順次、トップバリュの製造委託先情報をパッケージに表記する方針に転換しており、専用ホームページでも開示しています。
- トップバリュとセブンプレミアムはどちらがお得ですか?
-
商品カテゴリによって異なります。トップバリュは低価格を重視 しており、「ベストプライス」ラインでは特に安価な商品を展開しています。一方、セブンプレミアムは品質と価格のバランス を重視し、「ゴールド」ラインでは専門店レベルの味を目指しています。どちらも優れたコストパフォーマンスを提供しているため、自分のニーズや普段利用する店舗に合わせて選ぶと良いでしょう。
まとめ
PB商品とNB商品の違いを理解し、賢く活用することは、無理のない家計管理の大きな味方となります。PB商品は安さだけでなく品質も向上 しており、「安い=低品質」という古い概念はもはや当てはまりません。実際に多くのPB商品は、有名メーカーが製造していることも珍しくありません。
日用品や食品などの消耗品を中心にPB商品を取り入れれば、月に5,000円程度の節約が可能 です。特に一人暮らしの方は、食費や日用品費の削減効果が顕著に表れるでしょう。ただし、こだわりの強い商品については無理に切り替える必要はなく、自分へのご褒美として質の高いNB商品を選ぶ という使い分けも大切です。
まずはPB商品をいろいろと試してみて、その品質とコストパフォーマンスを体感することが第一歩です。イオンのトップバリュ、西友のみんなのお墨付き、セブンプレミアムといった大手小売店のPB商品から始めて、徐々に自分の生活スタイルに合ったPB商品を見つけていくことで、賢い消費生活が実現できるでしょう。

